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スクラムマスター研修を受講してきました

デジタルイノベーションラボPayチームのゴルゴ&鳥海です。 先日、スクラムマスター研修を受講してきたので、その感想をお届けします。

受講の背景ですが、私達は3年前からスクラム開発を導入していて複数の開発チームが有ります(Payチームもその一つ)が、専任のスクラムマスターはいません。そこでプロダクトオーナーからの提案で、スクラム開発への理解を深めるためにスクラムマスター研修を受講することにしました。

https://www.jp.agilergo.com/online-csm-coplien-202303

研修は4日間で、講師のJames.O.Coplien氏はデンマークからのリモート授業。同時通訳で理解できるか多少心配だったのですが、実際受けてみたところ、あまり問題はありませんでした。 講義の内容はスクラムガイドの細かい解説や、スクラム開発に必要な心構えなどが中心で、時折演習も交えて行われました。以下が印象に残った点のメモです。

  • コミットメントの意味 - 約束や確約と捉えられがちだが、チームがゴール達成に向けて最善を尽くすという気構え。想定と異なり満たせないことは当然ある。その場合は検査と適応で学習していく必要がある。

  • 適切なリファインメントの量 - 2〜3スプリント分がすぐに取り組める状態にまでリファインメントが終わっていると良い。先のタスクをあまり詳細に詰めても無駄になる。リファインメントが不足していると、予想より早く計画したタスクを終えた場合に、次に取り掛かる作業が不足して無駄になる。

  • PBIのタスク化は必要な無駄 - PBIのタスク化は必要だが無駄な作業。短時間で終わらせて実際の開発を行う時間を確保することが重要。
  • デイリースクラム - 目的は課題の見える化。課題について話し込まずに短時間で終わらせる。課題への対応は別途時間をとって行う。
  • スクラム的に正しいかを問うスクラム警察は必要無い」。現場の状況に応じて改善を続けていくことが大切。
  • スクラムマスターに適した人 - よく話を聞く人、信頼関係を作る、円滑なコミュニケーションを確立する、対立が発生した場合は仲介をする、タフになる必要がある。オープンになる必要がある。オープンというのは正直ということでもある。
  • ベロシティ - ベロシティを高めることに意味はない、あくまで指標と考えたほうが良い。ベロシティを調整する、というのはよくない考え方。ベロシティは計測するのみ。フィーチャー工場にならないように!それよりも何が価値のあることなのかを分かっていることが重要。
  • スプリントゴール - スプリントゴールは一つに絞るほうが、チーム全体としてのまとまりが出る。私たちのゴールは何だろうか、ということをもっとみんなで言語化してみるとよいかもしれない。
  • スクラムチームの信頼 - スクラムチームは日頃スプリントゴールを満たしていくことでステークホルダーからの信頼を積み重ねていく必要がある。この信頼は超大事。

全般的に、従来からの理解とは大きなズレはなかったものの、普段スクラム開発に取り組む中でぼんやりと疑問に感じていた点がいろいろ腹落ちし、得るものが多かった研修でした。今後自信を持って開発に取り組んでいけそうです。

また、研修の仕上げとして後日スクラムマスター認定試験を受験する必要があります。合格率はかなり高いようなので逆にそれがプレッシャーですが、しっかりと研修内容を復習して臨みたいと思います。

以上、スクラムマスター研修の感想でした。今後もよりよい開発を行えるよう、日々改善を重ねていきたいと思います。